こんにちは。まさぽんです。
私は、バンカー時代に、新卒採用に携わったこともあり、何度も就職活動をしている大学生の皆さんとお話しをさせていただきました。
その経験も踏まえ、また、実際の10年の勤務を経て感じたことも踏まえ、今日は、禁断の企画、「バンカー受けする志望動機」について解説したいと思います!
もくじ
そもそもまさぽんは何故銀行に入ろうと思ったのか?

まず、最初に、私は何故銀行に入ろうと思ったのか。実は、全然、就活を始めた時、銀行は全く興味がありませんでした。受けるつもりもありませんでした笑
しかし、ある時、当時大学構内で開催されていた、メガバンクの説明会に顔を出した時、ぐっと、銀行業の面白さに惹かれました。その説明会では某メガバンクの30代の方が壇上に上がっていました。
彼が話をしていたのは、法人営業の仕事についてでした。彼は、
「銀行員は、銀行の代表・代弁者として、取引先の社長の前に立ち、交渉をする。でも、それだけでなくて、銀行に戻ってきたときには、取引先の代弁者として、上司や本部(審査部門等)と交渉をしなければならない。なぜなら、取引先のことを一番よく知り、命運を握っているのは自分だから。」
銀行員の仕事をこのように説明していました。そして、自分の能力、自分の個性で取引先のことを幸せにも不幸にもする可能性がある、大変責任の重い仕事だと説明してくれました。
当時、何物でも無かった私は、何となく「誰でもできる仕事はしたくない」「自分にしかできない仕事がやりたい」とぼんやり考えていたのですが、この話を聞いて、銀行には、自分にしかできない仕事があるのではないか、そう考えるようになりました。
そして、それまで何となく有名なメーカーにでも就職しようとしていた私が、銀行を志望するようになったのです。今振り返っても、この話は、銀行員の仕事の本質を突く、大変良い話だったと思います。
バンカー受けする志望動機とは?

では、実際にバンカー受けする志望動機について考察したいと思います。まず大前提として、志望動機とは何か。志望動機とは「その会社に入りたい理由」ですよね。
では、良い志望動機とは何か。私は、面接官が「それなら当社に入るしかないよね。」と素直に思ってもらえる内容のものが、良い志望動機だと思います。
では、良い志望動機とする為には、何が必要なのでしょうか。
ずばり必要なのは「説得力」と「信憑性」です。
必要な要素①:説得力について
まず、一つ目に大切なのが「説得力」です。聞く側(面接官)からすれば「納得感」ともいえるかもしれません。
要は「確かにあなたが言っていることはもっともだね」と思ってもらえる、ということです。
例えば、「車が大好きなので、車メーカーを担当したいので、銀行を志望しました」という志望動機があったとします。
皆さんが面接官だったらどうですか?「だったら車メーカーで働く方が良いんじゃない?」「銀行に入っても車メーカーの担当になるかは分からないよ?」と思いませんか。
こう思われるということは上記の志望動機には「説得力」が無いということです。
実際、これでは面接官も「こいつは銀行志望じゃないかもしれないな」とか、「銀行に入っても、仕事のイメージのギャップですぐにやめてしまうかも」と考えます。結果として、面接は良くない結果に終わるでしょう。
では、実際にどういう志望動機にすれば良いのか。
答えは、「銀行でしかできない仕事がやりたい」あるいは「銀行にしかない環境に身を置きたい」という内容にすれば良いのです。
例えば、あなたがやりたいことがシンプルに「企業にお金を貸す仕事がしたい」なら、それは、車のメーカーではできない、銀行の仕事なので、立派な銀行の志望動機になります。
その為には、何が必要か。銀行の業務内容をきっちり理解しておく必要がありますね。なので、志望動機を考えることと、銀行の業務内容を知ることはセットなんです。銀行の業務内容をよくよく知っていれば、自ずとやりたい仕事も見えてくるはずです。そして、そうすれば、自ずと志望動機も固まってくるでしょう。
志望動機が上手く言えないという方はもしかすると、銀行の業務内容の勉強が足りてないかもしれませんね。当ブログでも銀行の業内容について解説しているので勉強したい方は下記リンクからどうぞ。
【就活生必見/業界研究】実際の銀行業務内容(法人業務)について 初級編 はこちら
【就活生必見/業界研究】実際の銀行業務内容(法人業務)について 中級編 はこちら
【就活生必見/業界研究】実際の銀行業務内容(法人業務)について 上級編 はこちら
【就活生必見/業界研究】実際の銀行業務内容(法人業務)について 番外編① はこちら
必要な要素②:信憑性について
次に二つ目に大事なのが「信憑性」です。先ほどの説明で、とりあえず、説得力のある志望動機は作れたとしましょう。でも、それは、あくまでスタート地点なんです。
なぜなら、「企業にお金を貸す仕事をしたい。だから、銀行に入りたい。」という人はたくさんいます。その時点では、何の個性もありません。また、最近では、面接に合格したい為に、嘘をつく学生もいます。
面接官はそれを見抜き、そして、候補者を比べて合否を決めなければいけません。なので、説得力だけある志望動機では、他の候補者を抜きんでることはできないんです。では、どうすればよいのか。ここで大事なのが「信憑性」です。
「信憑性」とはすなわち「この子はほんとにうちに入りたいんだな」と感じてもらえるか、ということです。
恋愛に例えてみましょう。例えば、あなたが町でナンパされたとします。「はじめまして。ひとめぼれです。あなたが運命の人だと直感が告げています。」と言われて、どう思いますか。嘘っぽいですよね?これは信憑性が無い例です。
逆に、良く知っている人から「いつも一緒にいて気づいた。あなたの○○な所に惹かれた。付き合ってください。」と言われたとするとどうでしょうか。少なくとも、ナンパよりは、本気っぽいですよね。
これが信憑性です。この信憑性が就職活動においても非常に重要です。
要は、「お金を貸す仕事がしたいから銀行に入りたい」のであれば、
何故「お金を貸す仕事がしたい」と思ったのか、その理由、背景が大事になります。
具体的にいうと
Q「何故お金を貸す仕事がしたいのか?」 A「話を聞いて面白そうだから」
→これだけだと一目ぼれ近い話なので、信憑性は無いです。
Q1「何故お金を貸す仕事がしたいのか?」 A「責任の重い仕事だと思うから」
Q2「何故責任の重い仕事が良いのか?」 A「責任の重い仕事の方がやりがいがある」
Q3「何故そう思うのか?」 A「昔、部活のキャプテンをやって…」
→これは、自分の体験談に基づいて、話をできているので、信憑性があります。
では、どうすれば、信憑性のある志望動機になるのでしょうか。大事なのは「自己分析」です。
「自分はこういう人間だ」→「だからこういう仕事がしたい」→「それは銀行の仕事だ」
このロジックをしっかりと組む為には、「自分はこういう人間だ」という土台の部分が極めて重要です。この土台の部分をしっかりとする為の作業がまさに「自己分析」なのです。なので、志望動機作りと、自己分析もセットということですね。
もし、うまく説明できない、という方は「自己分析」が足りていないのかもしれません。
具体例:まさぽんが就活の時に使っていた志望動機

志望動機はあくまで自分の考えを自分の言葉で語る必要があります。なので、私の志望動機はあくまで参考例だと思ってください。ちなみに、私は複数銀行を受けていましたが、面接は一回も落ちたことはありません。 自慢です(笑)
まず一つ目が、これです。
志望動機①:「銀行では、中堅中小企業を相手に法人営業の仕事がしたいと考えています。銀行の法人営業マンは、企業の血とも言える、資金面でのサポートをするわけですから、企業が倒産するかしないか、というギリギリの交渉もある責任の重い仕事だと考えています。その分、大変なこともあると思いますが、責任の重い仕事をやり遂げた時の達成感というのは、やはりその分大きいと考えています。私自身、学生時代○○をやっていた経験があります。その時も本当に大変で辞めたいと思いましたが、やり遂げた時の達成感も、それまで感じたことのない大きなものでした。ですので、社会に出ても、責任が大きい仕事がやりたいと考えており、銀行への就職を希望しています。」
次に二つ目がこれです。
志望動機②: 「銀行の商品というのは、お金に色は無いので、どこでお金を借りても一緒です。 例えば、メーカーだと、商品の性能次第で、性能が良ければ、誰でも売れるかもしれません。 でも、銀行ではどこでお金を借りても一緒なので、自分の銀行で取引をしてもらえるか、どういう条件にしようか、相手との関係性はどうか、等自分の裁量、能力次第で大きく結果が変えられる仕事だと思っています。私は、誰でもできる仕事より、自分にしかできない仕事、自分の裁量の大きい仕事の方がやりがいがあると思っていますので、自分にしかできない仕事ができる、銀行への就職を希望しています。」
私の就職活動の軸は「責任の重い仕事」と「自分にしかできない仕事」だったので、上の2つが志望動機でした。もちろん、実際には、面接官との会話の中で、プレゼンするわけなので、面接で上に書いたセリフのように言っていたわけではありませんが、内容としてはこんな感じです。
大事なのは、学生時代の経験としっかりリンクしているかどうか。ここは、皆さんが考えるところなので、私の例でも伏せますが、ここががっちりリンクしている志望動機は、きっとどの面接官にも納得してもらえると思いますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。大事なのは「説得力」と「信憑性」の2つということが分かっていただけたでしょうか。銀行員も人間ですから、やはり、良く勉強してくれていて、心から銀行に入りたい、と思ってくれる人を採用したいと思っています。
その為には、業界研究と自己分析をしっかりして、自分の気持ちがちゃんと伝わるようにする必要があると思いますよ。是非、今回の記事を参考に、就職活動頑張ってください。
以上まさぽんでした。